1. 問題を図の部品に分ける
片持ち梁は、片側だけを固定し、反対側が自由になっている梁です。学校の机から定規を半分出し、机の上の側をしっかり押さえた状態を考えます。
計算モデルでは、固定端をN1、自由端をN2、2点を結ぶ部材をE1とします。N2に+Z方向の集中荷重P=100 Nを加えます。
- N1 = (0, 0) mm
- N2 = (1000, 0) mm
- E1 = N1からN2へ向かう直線部材
- N1は固定支点、N2にFz = 100 N
- 材料はE = 200000 MPaの一般鋼材
- 断面は円形φ20 mm
2. まず断面二次モーメントIを求める
変位の式にはIが必要です。円断面のIはπD⁴/64です。直径Dは20 mmなので、先に20の4乗を計算します。
単位も4乗になることを忘れないでください。Iの単位はmm⁴です。
確認問題直径を2倍の40 mmにすると、Iは何倍になりますか?
2⁴ = 16倍です。円断面のIは直径Dの4乗に比例します。
3. 先端変位と回転を計算する
Euler–Bernoulli梁理論では、片持ち梁の先端変位wと先端回転θを次の式で求めます。ここでは大きさを計算し、符号は座標と荷重方向に合わせて結果画面で確認します。
4. 固定端の反力をつり合いから求める
梁が静止しているなら、Z方向の力の合計は0、モーメントの合計も0です。したがって固定端は、先端荷重と反対向きに100 Nの反力を出します。
先端荷重は固定端から1000 mm離れているので、固定端にはP×Lの曲げモーメントが生じます。
5. 計算機で同じモデルを確認する
計算画面で「サンプル:片持ち梁+先端荷重」を開くと、上の条件が入力済みです。まず何も変更せず解析し、理論値と照合します。
- プロジェクト一覧のサンプルから片持ち梁+先端荷重を選ぶ
- N1が固定、N2のFzが100 Nであることを確認する
- 材料Eと円形φ20の断面を確認する
- 解析を実行し、N2のwと回転を見る
- N1のFz反力と、E1固定端の最大曲げモーメントを見る
- 警告と平衡残差を確認する
6. 条件を1つずつ変えて予想する
公式を見ると、どの値が結果に強く影響するか分かります。元のモデルを複製し、1回に1つだけ条件を変えて、計算前に結果を予想してください。
- Pを2倍:wとθは2倍
- Lを2倍:wは2³=8倍、θは2²=4倍
- Eを2倍:wとθは1/2
- 円の直径Dを2倍:Iが16倍になり、wとθは1/16
確認問題長さを1000 mmから500 mmへ半分にすると、先端変位は元の何倍ですか?
(1/2)³ = 1/8倍です。約21.22 mmだった変位は、同じ荷重・断面なら約2.65 mmになります。
今日のまとめ
- モデルは節点N1・N2、部材E1、固定支点、先端荷重に分けて考える
- 円形φ20 mmのIは約7854 mm⁴
- 先端変位は約21.22 mm、回転は約0.03183 rad
- 固定端反力の大きさは100 N、曲げモーメントは100000 N·mm
- 条件を変える前に、公式から増減を予想してから解析する
ここまで説明できれば十分です。次は計算画面で条件を1つだけ変え、結果を予想してから確かめてみましょう。
「サンプル:片持ち梁+先端荷重」を選ぶと、この内容をすぐに試せます。
