1. 座標は「場所と向きのものさし」
この計算機では、画面右を+X、画面上を+Y、画面の手前を+Zとします。節点はXとYの数値で位置を決め、すべてXY平面上に置きます。
Z座標を入力しないのは、形を平面に限定しているからです。ただし、荷重Fzと変位wはZ方向なので、変形は立体的に起こります。
確認問題画面上で節点を下へ移動すると、解析上のY座標は増えますか、減りますか?
減ります。解析では画面上が+Yです。ブラウザ内部の画面座標は下向きが正ですが、計算機が変換して混ざらないようにしています。
2. 回転の向きは「右ねじ」で決める
回転の正方向は右ねじの法則で決めます。右手の親指を軸の正方向へ向けたとき、残りの指が曲がる向きが正の回転です。
θxなら親指を+Xへ、θyなら親指を+Yへ向けます。モーメントMx・Myの正方向も同じです。最初は頭の中だけで判断せず、右手を実際に使って確かめてください。
3. このサイトはN・mmでそろえる
単位系とは、計算に使う単位の組合せです。このサイトは力をN、長さをmmに統一します。材料の硬さE・Gや応力にはMPaを使いますが、1 MPaは1 N/mm²なので同じ単位系です。
途中で自動的にkNやmへ直さないため、入力前に自分で換算します。保存JSON、計算結果、CSV、PDFも同じ単位です。
- 長さ・断面寸法・変位:mm
- 集中荷重・支点反力:N
- モーメント:N·mm
- 等分布荷重:N/mm
- E・G・応力:MPa = N/mm²
- 面積A:mm²、I・J:mm⁴、Z・Wt:mm³
- 回転:rad、回転ばね:N·mm/rad
確認問題鋼材のヤング係数205 GPaは、何MPaと入力しますか?
205000 MPaです。1 GPa = 1000 MPaなので、205 × 1000とします。
4. 2乗・3乗・4乗の換算に注意する
長さそのものは、cmからmmへ直すと10倍です。しかし面積は長さを2回掛けるので100倍、断面係数は3乗なので1000倍、断面二次モーメントは4乗なので1万倍になります。
IやJの換算ミスが危険なのは、曲げやねじりの変形がI・Jに反比例するからです。100 cm⁴を100 mm⁴と入力すると、正しい値より1万分の1になり、変形は約1万倍に計算されます。
確認問題25 cm³は何mm³ですか?
25,000 mm³です。1 cm³ = 1000 mm³なので、25 × 1000とします。
5. 資料の値を入力値へ変換してみよう
例として、梁長2.0 m、集中荷重1.5 kN、鋼材E=205 GPa、断面二次モーメントI=120 cm⁴という資料を考えます。値ごとに単位を書き、1つずつ変換します。
暗算だけで進めず、「元の値 → 換算倍率 → 入力値」の3列でメモすると、桁を見失いにくくなります。
6. 計算前の30秒チェック
入力が終わったら、計算ボタンを押す前に全体の桁を見ます。これはテストの見直しと同じで、短い時間でも大きなミスを防げます。
- 節点座標と断面寸法が、どちらもmmになっているか
- E・GをGPaの数字のまま入力していないか
- 集中荷重Nと等分布荷重N/mmを取り違えていないか
- I・J・Z・Wtの2乗、3乗、4乗の換算倍率は正しいか
- 荷重とモーメントの軸・正負は意図どおりか
- 回転ばねをN·m/radのまま入力していないか
今日のまとめ
- 画面右が+X、上が+Y、手前が+Z
- 回転とモーメントの正方向は右ねじの法則で決める
- 入力はN・mm・MPaで統一する
- cm²・cm³・cm⁴は、それぞれ100・1000・10000倍してmm単位へ直す
- 計算前に単位、桁、方向、支点を30秒で見直す
ここまで説明できれば十分です。次は計算画面で条件を1つだけ変え、結果を予想してから確かめてみましょう。
