1. 支点と接合は何が違うのか

支点は、節点と動かない地面とのつながりです。節点のw・θx・θyのうち、どれを地面に対して止めるかを決めます。

部材端接合は、節点と部材の端とのつながりです。節点の回転を部材へそのまま伝えるか、回転を許すか、ばねを通して一部だけ伝えるかを決めます。

確認問題部材間で曲げモーメントを伝えるかどうかを決めるのは、支点ですか、部材端接合ですか?
答え

部材端接合です。支点は節点を地面に対して拘束する設定です。

2. 固定支点・ピン支点・カスタム支点

固定支点は、Z方向移動wと2つの回転θx・θyをすべて止めます。壁に完全に埋め込まれた片持ち梁の根元を表す設定です。

ピン支点はwだけを止め、θx・θyは自由です。面外方向へ移動できませんが、節点は傾くことができます。カスタム支点では3自由度を1つずつ選びます。

固定支点 = [w固定, θx固定, θy固定] / ピン支点 = [w固定, θx自由, θy自由]
  • 固定:変位も回転も止め、反力と反力モーメントを持てる
  • ピン:変位は止めるが回転は許し、支点モーメントを持たない
  • カスタム:実際の支持方法に合わせて3自由度を個別に選ぶ

3. 剛接・ピン・自由端は力の伝わり方を変える

剛接では、節点の回転と部材端の回転が同じになります。曲げモーメントもねじりモーメントも、設定した範囲で隣の部材へ伝わります。

曲げピンでは、対応する曲げモーメントを部材端で伝えません。ねじり自由では、ねじりモーメントを伝えません。曲げとねじりは別々に設定できるので、「曲げは剛、ねじりは自由」のような接合も表せます。

支点をピンにしたからといって、同じ節点につながるすべての部材端をピンにする必要はありません。地面への拘束と、部材間の伝達は別問題です。

確認問題節点をピン支点にしたら、その節点につながる部材端も必ず曲げピンにすべきですか?
答え

必ずしもそうではありません。支点は地面との関係、部材端接合は部材と節点の関係です。実際の構造に合わせて別々に決めます。

4. 半剛接は「少し回る接合」

現実のボルト接合などは、完全に固い剛接でも、完全に自由なピンでもないことがあります。この中間を半剛接といい、回転ばねKθで表します。

節点と部材端の回転差が大きいほど、ばねが大きなモーメントを伝えます。Kθが大きいほど剛接に近づき、小さいほどピンに近づきます。ただし、剛接やピンを極端な数値で代用せず、専用の設定を使います。

伝達モーメント M = Kθ ×(節点回転 − 部材端回転)

5. 機構とは「抵抗せずに動ける形」

支点が足りない、または端部を解放しすぎると、フレームが力に抵抗せず動ける形になります。これを機構といいます。計算では剛性行列を逆にできず、解析が成立しません。

支点の個数だけでなく、止める方向と位置関係が大切です。wを止めても、フレーム全体がX軸やY軸のまわりに回転できる場合があります。

  • フレーム全体がZ方向へそのまま移動できる
  • フレーム全体がX軸またはY軸のまわりに回転できる
  • 両端を解放した回転自由度が孤立している
  • 長さ0の部材や、材料・断面が未設定の部材がある

6. エラーが出たときの直し方

機構エラーは「危険ではない」という意味ではありません。計算式が成立していないため、結果を出していない状態です。次の順序で1項目ずつ確認します。

  1. 固定支点を1つ置いた単純なモデルに戻し、解析できるか確認する
  2. w・θx・θyのどれが自由なままかを支点ごとに見る
  3. 部材端の曲げ・ねじり解放を一時的に剛接へ戻す
  4. 要素長、材料、断面、ばね値が正の有限値か確認する
  5. 解析できたら、必要な解放を1つずつ戻し、どこで機構になるか調べる
LESSON SUMMARY

今日のまとめ

  • 支点は節点と地面のつながり、端部接合は部材と節点のつながり
  • 固定支点は3自由度を止め、ピン支点はwだけを止める
  • 剛接はモーメントを伝え、ピン・自由端は対応するモーメントを伝えない
  • 半剛接は回転ばねで中間の硬さを表す
  • 機構エラーでは、支点と解放を単純な状態から1つずつ確認する

ここまで説明できれば十分です。次は計算画面で条件を1つだけ変え、結果を予想してから確かめてみましょう。

計算画面のサンプル

「サンプル:半剛接フレーム」を選ぶと、この内容をすぐに試せます。

サンプルを開く →